JIS第二水準漢字のススメ
H22/10/24
 code 5170 ~ 5221
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[5222-522F] - [5230-523F]
5170
読み: キ/きざ
解説: 小刀で木などを彫ることを表す字である。実はこの字には唯一「キケツ」と読む熟語がある。「彫刻をすること」という意味である。また「剞ケツ氏」は彫刻師のこと。ところがこの「ケツ」という字がJISにはないのである。熟語を使いたい場合は「厥」に「りっとう」をくっつけた外字を作成して使用するしか手はなさそうである。
用例: 「うまい棒に仏像をむアーチストがいるらしい。」
5171
読み: テキ/
解説: 「薄く平らに切り取る」という意の字である。【剔去(テッキョ)】は「邪魔な物をそぎ取る」こと。【剔抉(テッケツ)】は「ほじくり出す」こと。【剔翦[6648](テキセン)】は「断ち切る」こと。また、【剔出(テキシュツ)】は「切開して取り出す」こと。「摘出」と同意。
用例: 「私の腹のできものはきれいさっぱり剔出された。」
5172
読み: セン/
解説: これは【剪定(センテイ)】の「剪」である。同意の字に【翦[6648]】がある。枝振りなどを整えるために鋏を入れることである。また、そのとき使用する鋏を【剪定鋏(センテイバサミ)】【剪刀(セントウ)】という。他にも熟語はあるが、これを覚えておけば十分。
用例: 「たまには庭木の剪定をしないといかんな。」
5173
読み: ガイ
解説: これは次の熟語を覚えておこう。【剴切(ガイセツ)】【剴到(ガイトウ)】【剴備(ガイビ)】はどれも「ぴったりと当てはまる」とか「適切でよく行き届いていること」の意。
用例: 剴備なサービスで人気の風俗店が摘発された。」
5174
読み: ジョウ/あまる,あまつさ
解説: 「剰」の旧字。
用例:
5175
読み: トウ,サツ
解説: 突き刺して止めるという意。本来は鎌の一種を指すらしいが、実際には他の字の俗字として用いられている。本来の字はJISにはない。「合」の上の「くさかんむり」が「たけかんむり」になったものが本来の字であるとだけ言っておこう。何にせよ、使い道はない。せいぜいで【剳記(トウキ)】は随筆・髄録のこと。
用例: 「気まぐれで書いたネット上の剳記が大好評なんだよ。」
5176
読み: ソウ
解説: 「絶つ」「滅ぼす」「かすめ取る」などの意を持つ。この字は【勦[522B]】と同意。熟語も同じと考えてよい。【剿絶(ソウゼツ)】は一撃のもとに滅ぼして根絶やしにすること。【剿取(ソウシュ)】【剿説(ソウセツ)】【剿襲(ソウシュウ)】は他人の説を盗んで自分の説のようにすること。【剿撲(ソウボク)】は打ちのめすこと。
用例: 「金賞を取った川柳は剿取されたものだった。」
5177
読み: ヒョウ/おびやか
解説: これは忘れないように【剽軽(ヒョウキン)】。「俺たちひょうきん族」の「ひょうきん」ね(ちょっと古いか……)。でもこの熟語本来の意味は「すばやい」とか「軽々しい」こと。【剽剥(ヒョウハク)】は文字や言葉で相手を攻撃すること。
用例: 「あいつは直接暴力は振るわないが、すぐに剽剥してくるんだ。よけいに質が悪いよ。」
5178
5179
517A
517B
読み: ケン/つるぎ
解説: 「剣」の旧字と俗字と古字と略字。旧字「劍」が本字。教育漢字の「剣」はその略字に当たる。「劔」は俗字。「劒」は古字。「剱」は俗字の略字らしい。ちなみに風雅システムの「アマランスシリーズ」では敢えて俗字の「劔」を使用している。
用例: 「伝説の魔劔、グランバスター」












517C
読み: ヘキ/く,つんざ
解説: 「突き破る」という意味と「横に二つに引き裂く」という意がある。【劈開(ヘキカイ)】は裂き開くこと。【劈頭(ヘキトウ)】は「真っ先」とか「最初」という意。【劈歴(ヘキレキ)】は雷が鳴り響くことで「霹靂」と同意。だから、「晴天の劈歴」と書いてもOKだ。
用例: 「耳をく轟音が鳴り響く。」「鯵を劈開して干物をつくる。」
517D
読み: ザイ
解説: 「剤」の旧字。
用例:
517E
5221
読み: ベン/わきまえ
解説: 「弁」の旧字と本字。「辨」が旧字で「辧」が本字。「弁」は本来は別字である。また「弁」には他にも2つの旧字がある。【瓣[6122]】と【辯[6D67]】である。このように「弁」はもともと3種類あったのである。もちろん、この3字は用法も異なっていた。例えば「弁当」を旧字で書くと「辨當[6144]」、「弁論」は「辯論」、「花弁」は「花瓣」となる。それが新字として、すべて「弁」になってしまったのである。合理化もここまでやると「どうかな?」と思ってしまう。
用例:
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