JIS第二水準漢字のススメ
H22/03/06
 code 5050 ~ 505F
[5021-502F] - [5030-503F] - [5040-504F] - [5050-505F] - [5060-506F] - [5070-507E]
[5121-512F] - [5130-513F] - [5140-514F] - [5150-515F] - [5160-516F] - [5170-5221]
[5222-522F] - [5230-523F]
5050
読み: ハイ/おびだまびる
解説: もともと太帯に下げる飾り玉のことを指す。他に「心にとどめて忘れない」という意もある。【感佩(カンパイ)】は深く感じて忘れないことをいう。【佩服(ハイフク)】ともいう。他に帯玉に関する種々の熟語があるのだが、まず使用する機会はないと思うのでここでは省略させていただくことにする。
用例: 「先生のお言葉、感佩いたしました。」
5051
読み: ハク,ビャク/おさ
解説: 人と百とで「百人の長」を表す。「仟[5042]」と同じパターンの字である。【仟佰(センパク)】で多数の意。「仟」同様、百の大字として使用される。
用例: 「額面圓の株式。」
5052
読み: ユウ,ウ/すすめる,たすける
解説: おもに「勧める」という意で使用する。【侑觴[6B3C](ユウショウ)】【侑飲(ユウイン)】【侑酒(ユウシュ)】はどれも杯をすすめることをいう。【侑食(ユウショク)】は当然、飲食をすすめること。トータル的に見ると、人や神に酒や食物をすすめるときに使用するようである。
用例: 「父は酔うと誰彼かまわず酒をめる。」
5053
読み: ヨウ/いつわ
解説: 「うわべをつくろってそれらしく見せかける」のが「佯る」である。我々は通常「偽る」と書いているが、「偽る」は人為的にわざとする」の意である。この微妙な(?)違いを理解していただきたい。例えば「会社員は世を忍ぶためのいつわりの姿、しかしてその実態は、アニメとビデオの人、オタッキー北森だ!」の場合は「佯り」を使用したい。(もちろん「偽り」でも間違いではないが。)【佯死(ヨウシ) 】は死んだふり。【佯睡(ヨウスイ)】はたぬき寝入り。【佯病(ヨウビョウ)】は仮病と同意。【佯走(ヨウソウ)】【佯北(ヨウホク) 】は負けたふりをして逃げることをいう。 
用例: 「負けるが勝ち!ここは佯走することにしよう。」
5054
読み: ライ/る,きたる,きた
解説: 「来」の旧字。ちなみに「徠[5752]」は「来」の古字。「耒[6650](すき)」とはまったく関係がないので間違えないように。最近では歌手の倖田來未がこの字を使うのでメジャーになった感がある。
用例: 「倖田未、萌え~!」
5055
読み: ロン,リン
解説: 「筋道を立てる」の意。人が物事を思うときは必ず「すじみち」を立てて考えることから「おもう」の意になる。【昆侖(コンロン)】でまるいものの意もある。
用例: 「中国の南極内陸調査昆侖基地。」
5056
読み: ジン/ことごとく,まま
解説: 国字として「思うとおり」という意味がある。最も一般的で使いやすいのが【我儘(ワガママ)】とか【気儘(キママ)】だろう。また、【儘先(ジンセン)】は「真っ先に」「優先的に」の意。文字の持つ本来の意としては、「~のまま」とか「ことごとく」とか「きわめて、はなはだ」とかがある。また、【儘教】と書いて「ままよ」とか「さもあらばあれ」と訓読する。
用例: 「我な女は苦手だ。」
5057
読み: ケン/うかが
解説: 「盗み見する」の意。「たとえる」の意もある。熟語らしい熟語は存在しない。訓読させて用いるべし。
用例: 「今日もその変質者は、窓から彼女の部屋の様子をっていた。」
5058
読み: シ/
解説: 「あてにして待つ」の意。「待ち受ける」「期待をかける」といった意味あいが含まれている「待つ」なのである。残念ながらこれも熟語らしい熟語がない。訓読させて用いるべし。
用例: 「今日も男は兎が切株でコケるのをっていた。」
5059
読み: ショ,ソ/まないた
解説: ズバリ、台所でお母さんがいつも使っているまないたのこと。「真魚板」とか「俎板」とも書く。ちなみに元祖中国の俎は足付きである。一般的な熟語として【俎上(ソジョウ)】があげられる。「議題に取り上げる」という意味。【俎上肉(ソジョウニク)】は日本で言うところの「まないたの上の鯉」。(ちなみに「肉」という字は訓読みも音読みも「ニク」。)【刀俎(トウソ)】は包丁とまないた。ちなみに「爼[602C]」は異体字。
用例: 「面白い問題が俎上に上がったなぁ。」
505A
読み: フ/とりこ
解説: 「捕らえてとりこにする」つまり「生け捕り」の意。【俘獲(フカク)】【生俘(セイフ)】は敵を生け捕ること。【俘囚(フシュウ)】【俘虜(フリョ)】はとりこになること。「虜(とりこ)」とほぼ同じと考えてよい。
用例: 「結婚は家庭の俘虜になるようなものだよ。」
505B
読み: ベン,メン,フ/せる
解説: 「首を垂れる」「うつむく」の意。ひいて「つとめる」の意もある。【俛仰(フギョウ)】はうつむくことと仰向くこと。【俛首(フシュ)】は頭を下げること。【俛勉(フベン)】は努力するという意である。
用例: 「あいつだいぶへこんで俛首してたなぁ・・・」
505C
読み: ヨウ,トウ/いた
解説: 人を葬る際に副葬する人形(ひとがた)、木偶(でく)のことを指す。つまりは中国の埴輪のことを「俑(ヨウ)」というのである。中国の【兵馬俑(ヘイバヨウ)】は有名。【作俑(サクヨウ)】は死者と共に埋葬する人形を作ること。
用例: 「古代の貴人が葬られるときは大々的に作俑が行われたらしい。」
505D
読み: リ/いやしい
解説: 「頼りになる」及び「卑しい」の意。【俚俗(リゾク)】【鄙俚(ヒリ)】は野暮ったいとか俗っぽいとかの意。【俚言(リゲン)】は民間の流行言葉のこと。つまり俗語のこと。【俚諺(リゲン)】は通俗な諺。つまり「俗諺(ゾクゲン)」。このように「俗」とほぼ同様の意味を持っている。
用例: 俚言なんてあっという間に死語になっちゃうものだよ。」
505E
読み: リ/かしこい,さかしい
解説: 「さかしい」とは生意気の含まれたかしこいだと思えばよいだろう。こざかしいの「さかしい」である。「悧[505E]」は異体字。【伶俐(レイリ)】【怜悧(レイリ)】はかしこいこと。利口なこと。(「俐」はこの熟語のために第2水準に入っているといってもよいくらい)【俐羅(リラ)】は軽快とか綺麗とかの意。
用例: 「あの娘はぽ~としているようで実はとても伶俐な子なんだよ。」
505F
読み: おもかげ
解説: これは代表的な国字。弟は兄の面影があることからこの字が生まれた。【俤影】と書いておもかげと読ませることもある。ここでいう国字(こくじ)とは、日本で作り出された漢字風文字のこと。
用例: 「この子、隣のおじさんのがあるんじゃない?」「おいおい、やめてよ。」
Page Top [5021-502F] - [5030-503F] - [5040-504F] - [5050-505F] - [5060-506F] - [5070-507E]
[5121-512F] - [5130-513F] - [5140-514F] - [5150-515F] - [5160-516F] - [5170-5221]
[5222-522F] - [5230-523F]