空前絶後の大人気!プレ零壱症候群3号(準備号)より転載
Part.4 奇跡の大凶新人類 中島 孝
中島君近影

今、ビデオ生テープの小売価格競争は熾烈を極めています。そんな中で数多くの犠牲者が出て、今その犠牲者たちの保障が大きな社会問題となりつつあります。当然のように私もその犠牲者の中の一人ですが、どのようにしてその泥沼にはまり込んだかレポートしてみましょう。

 12月某日。サンプラザに行くと、FUJIのT-120SHGが1480円で売られていました。「これは安い!明日2本買おう!」と思って帰りました。次の日、サンプラザに行く前にβ&Vに立ち寄りました。なんとそこでは2本で2950円で売られているではないですか。「おっと、こちらの方が安い!!」というので、結局そこで2本買って、そのままサンプラザのテープ売り場をあざ笑いに行きました。そしたら…………そこでは一晩のうちに1本1400円になっているではありませんか(本当だよ)。腹が立ったので、次の日それを3本買いました。

 1月某日。共通一次のために富山市に行き、帰りに総曲輪通りの店(名前は忘れた)に行ってみたら…………1本1280円だって。無茶苦茶腹が立ったので、有り金はたいて2本買ってしまいました。

 2月某日。東京に受験旅行にまいりました(零壱複合心理1,零壱症候群2参照)。その日の内に秋葉原に行き、そこいらじゅうを見てまわりました。2時間ほどぶらついたところでひとつの看板が目に止まりました。『FUJI T-120SHG 10本11,700円!!』 怒髪天を突き、目を据らせた私を止めるものはもはやありませんでした…………。

 というわけで、今私はFUJIのT-120SHG(新タイプ)を16本(1本使った)もて余しているわけです。しかし買った当時は1年間で使い切る目算がありました。「キャッツ・アイの後にはダーティー・ペア、ZのあとにはZZがくるのは間違いない。ダーティー・ペアは標準で撮るとして5本、ZZは3倍で撮るから4本使う。問題はムテキングのあとだ。うる星の再放送が再開されれば全部標準で撮るから…………これだけのテープでも危うい。」 この思惑が総倒れになることを誰が予想し得たでしょうか。KNB(北日本放送:ビバクイズで有名ね)T34(富山放送)の......ぶあっきゃろー!!特にT34!貴重なアニメ放送枠を夕焼けにゃんにゃんなどという全く内容のない番組でぶっつぶしやがって!東京には放送局が腐るほどあるから、あれば暇つぶしにやっとるんだぞ!富山のような民放が2局しかないところであんなもんやるとは……いい度胸しとるじゃねえか、おい。…………カミソリ贈ったろか!!

 ちなみに現在毎週撮っているのはめぞん一刻だけです(しかも3倍で)。このペースだと来年までに10本切るのはまず不可能です。1年以上ほっぽっとくとテープがむさるような気がするし………。誰か1本1200円で買ってくれませんかぁ?ちなみに定価は2400円ですよぉ。

 P.S.最近サンプラザが無謀な値下げを強行し、1本1200円で売り始めました。(昭和62年3月現在)

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編集部からのご案内
 ここに記載いたしました『中島君の日記4』は、去る昭和62年12月に東京流通センター(TRS)で開催されましたコミケット33で販売された「プレ零壱症候群第3号(準備号)」からの転載です。この準備号は24頁のコピー誌で、販売冊数も僅かであることから、愛読者の皆様から絶賛を頂いている中島君の日記シリーズを幅広く読んで頂こうと考え、ここに転載する運びとなりました。また、本号の目玉『中島神話』『中島君の日記part.5通信』をごらんいただく前の「心の準備」としても格好のものなっているように思われます。深く深呼吸をなさり、心を十分に落ちつけてから、このリンクをクリックくださるようお願い申し上げます。