ハッカーのバレンタインデー
H23/6/17
 好むと好まざるにかかわらず、2月14日はやってくる。男の子にとっては期待と落胆の入り混じった甘くてホロ苦いチョコレートのような一日なのだ。男の子としては年一回の受験願書の要らないテストなのだ。

女の子の場合:チョコレートを誰にもあげない子はまずいないだろう。結果的にはあげられなくっても、あげる気持ちはAレジスタに、あげる品物はBレジスタに、あげる相手はXレジスタでアドレッシングされていて、あとはSTD ,Xを実行するつもりがプログラムにバグがあってスタックにプッシュしてしまったのである。よって、女の子のほとんどはバレンタインデーズ・プログラムを作成するのである。

男の子の場合:チョコレートを受け取る入力ポートをReady状態にして、チョコレート入力を待つばかりで無限ループに陥ってしまっているプログラムがいかに多いことか。なぜ、このようなことになってしまうのであろうか? ある一部の男の子だけにチョコレート入力が集まって、それを処理しきれなくてスタックしているのである。スプーリングしてでもちゃんと処理するのであれば許せるのであるが、いい加減クリアしてしまったり、電源を切ってしまう奴がいる。

心ある女の子よ、無限ループに愛の手を!
ある女の子の主張:女の子の気持ちってとっても複雑なのよ。ディレクトリだって近ごろは階層化してるんだから。女の子には女の子なりの考えがあるのよ。クリアされてもいいの、リセットされてもいいの、やっぱり一番好きな男の子に「好きチョコ」をあげたいわ! だって1年に1回しかない日なんだもんね? でも、決して無限ループの男の子にネットワークしないって言ってるんじゃないのよ。ただ無限ループしてる男の子ってもらいつけてないでしょ。だから、いざあげようとすると…………割り込みが入っちゃって、ダイレクトモードで手渡したりして暴走したらどうしようってことになっちゃうのよ。入力ポートを持ってないかも知れないし、隠しコマンドだったら私だって解ってもらえないかもしれないし……とどのつまりはスタックされちゃうのよねっ!

私、ミーハーな子の主張:一般的に見てアクセスしやすい男の子のタイプって、やっぱりあるわよ。とにかく、同期をとりにくい男の子ってダメね。どんなにイイ男の子かも知れないけど、まじっぽいのとか、だっさいのってダメなのよねっ。カッコイイ男の子とか、ちょっと危険な香りのする男の子って、アドレッシングモードがインハーレントで最高なのよね。私の気持ちが彼のスクリーンを彩った4096分の1色でもいいの。もちろん彼が私のパレットコードにパレットチェンジしてくれれば最高よ。とにかく今は8色グラフィックよりも天然色スクリーンの方が流行なのよね!!

ある男の子の主張:チョコレートの数がバレンタインゲームのスコアなんだよねっ! でも「義理チョコ」ってポイント低いからあんまりスコアに貢献しないんだけど。ぜんぜんもらわないってのよりマシだけどさ。とにかく、前面に押しだして「義理」ってんじゃ寂しくってね。なんだかREM文しかないプログラムみたいで、情けないですよ。チョコレートは欲しいけど、INPUT文じゃあいかにも「ください」みたいでイヤシイし、INKEY関数じゃ存在感がないし……。もてる奴はなんにもしなくっていいのに……もてない奴は損だよ。同じCPU使ってるのに。好きでマイナーパソコンに生まれたんじゃないやいやい! メーカーのバカヤロ-ッ!!